本文へ移動
技術士合格体験記
設計部 福代


 このたび入社してちょうど10年で『技術士(建設部門)鋼構造及びコンクリート』に合格することができました。これも会社・先輩方・家族のみなさんの温かいご指導とご協力のおかげです。ありがとうございました。
 ご指名いただきましたので僭越ながら合格体験記を記したいと思います。
 
  1. 技術士試験の概要
 技術士試験は、技術士第一次試験(技術士補)、技術士第二次試験に分けて、文部科学省令で定める技術部門ごとに実施されます。部門は全部で21あり、その中で更に細別された部門があります。
 私が今回受験したのは「建設部門 鋼構造及びコンクリート」の技術士第二次試験です。この試験はまず筆記試験(広島)があり、そこで合格すれば口頭試験(東京)を受験し、そこでも合格すれば晴れて技術士となる資格を得ることができます。
2.受験動機
イズテックに入社し建設コンサルタントの技術者としてやっていくと決めた10年前には漠然と『技術士の資格がとりたい』と考えていました。その後、会社で業務に従事していく中で会社にとっても、自分のキャリアアップのためにも必要な資格だと思いましたので受験することを決めました。
受験資格は数年前からありましたが、コンクリート診断士やRCCMをとってから技術士に向かうという流れ(風潮?)があったので一昨年(2022年)に初受験しました。
 
3.試験の準備
私は一昨年、昨年の2年間、島根県測量設計業協会主催の『若手技術者技術士第二次試験合格支援プロジェクト』に参加させていただき、その中で試験勉強を行いました。本プロジェクトは、受験部門毎のグループに分かれ、そこに専門の講師が1~2名つき試験の準備を行っていくというものでした。ちなみに私の講師は上野課長とS社のN様でした。
 
  【勉強スケジュール】
講師指導のもと、下記のスケジュールで勉強を行いました。
・4月中旬~4月末     :予想問題の作成
・5月~6月中旬      :問題Ⅰ~問題Ⅲの論文作成及び添削
・6月中旬~筆記試験日  :準備した論文の記憶と再現力強化
・筆記試験日~10月末   :結果待ち(勉強してません)
・10月末~11月中旬    :口頭試験日が決まるまで気合いが入らずウダウダ
・11月中旬~口頭試験日 :試験が12月9日に決まり、思いのほか時間がないことに気づき猛烈に想定問答を作成し模擬面接を受ける
 
  【勉強方法】
  筆記試験は、ネットで国交省の記事や資料を見て情報収集し論文を作成しました。参考図書は買わず過去問もやりませんでした。作成した論文は随時講師に共有し添削していただくという形で準備を進めました。
  口頭試験は、社内技術士の先輩方・プロジェクト講師・外部講師にご協力いただき計3回模擬面接を行い準備しました。想定問答はA4で40ページ分くらい作成し、妻には何十回も模擬面接をしてもらいました。
 
 【勉強時間の確保】
勉強は仕事の定時後や夜子供たちが寝静まった後にやっていました。土日は子供たちと過ごすのでなかなか勉強できませんでしたが、最後の1ケ月くらいは妻が全面的に協力してくれて子供達をみてくれたのでしっかり土日も勉強することができました。
 
 4.受験した感想
 筆記試験の方はプロジェクトで準備していた予想問題にかなり近いものが出たため、時間を使いながらより題意に近づけて仕上げることができました。手ごたえとしては、問題Ⅰ・Ⅲは昨年より書けたが、問題Ⅱは自信がないという感じでした。
結果は、【問題Ⅰ:A判定、問題Ⅱ:A判定、問題Ⅲ:B判定】でぎりぎり合格でした。(ちなみに昨年もまったく同じ判定でしたが不合格でした。)合格発表を見た時は、早朝でしたが大声が出てしまい家族全員が起きてしまったので喜びの舞をみんなで踊りました。
 
 口頭試験の方はほぼスタンダードな質問だったので答えやすかったです。しかし、最後の方に「ここから意地悪な質問をします」と宣言され、技術的な質問を厳しい口調でいくつもされたので「あーダメだこりゃ」と思いました。一応すべて即答したので望みなしというわけではなかったですが、終わった後はショックで胃が痛くなり近くのコンビニでしばらく休憩しました。
合格発表は、ダメだろうなーと思っていた分、合格を確認した時は嬉しく、自然と涙が出そうな気がしました。涙は出ませんでしたが、妻が自分以上に喜んでくれたので本当に受かって良かったなと思いました。
 
5.さいごに
 私は自分に甘く継続的にコツコツ勉強するのが苦手ですので、合格支援プロジェクトに参加させていただき、お尻を叩かれながら勉強を続けられたことが合格につながったと思います。
 技術士の受験に際し、会社からはプロジェクトや講習会参加へのバックアップ、社内の先輩技術士や講師の方々には添削や指導をいただく等、たくさんの方にご協力いただき合格することができました。本当にありがとうございました。
 社内でも言われましたが、『受かってからがスタート』ということで今後より気を引き締めて技術研鑽し、仕事や地域・社会貢献をしていきたいと思います。
エッセイ
TOPへ戻る